Projects

1. システム開発

KACHINA Cube :仮想3次元空間(cube)によるデータ視覚化ツール

KACHINA Cubeは、Web上の立方体のx,y,z軸に意味をもたせ、それぞれの軸が交差する点に情報を追記してくことにより、地図や概念図に時間軸を組み合わせた情報の整理・視覚化を支援するツールである。KACHINA Cube は、立命館大学アート・リサーチセンター「KACHINA プロジェクト」の一貫として開発された。
初期のバージョンは、地域アーカイブ構築支援を主な目的とし、地図と時間情報を組み合わせた3次元空間に、地域にまつわる話題や記憶を時間軸にもとづいてプロットする機能や、一連の画像をデジタルストーリーとして再生するナラティブ再生機能が実装された。
その後、概念図を底面に置き、心理・社会的な現象を整理・視覚化するツールとして発展した。さらに供述心理学の方法論をベースにした概念マップを用いる、KTH Cube という派生ツールも開発されている。

含蓄マップ(GANCHIKU-Map):地図データへのアノテーション支援システム

「含蓄マップ」システムは、ある場所に関わる話題や歴史的情報を地図データ上にプロットし、ある地域の情報を協調的に構築していくツールである。「含蓄マップ」は、スライドや画像へのアノテーションを支援するツール「含蓄」の拡張版として開発された。

耕蓄(KOUCHIKU):協調型地域アーカイブ構築支援システム

「耕蓄」システムは、デジタルカメラで撮影した写真などをインターネット上で整理、記録し、説明を加えながら「電子紙芝居」のストーリーをまとめるソフトウェアである。写真と電子紙芝居には電子掲示板機能が自動的に追加される。コンテンツに対して自由に意見や感想、自分が知っていることなどを書き込めるため、だれでも簡単に情報発信や意見交換ができる。

含蓄(GANCHIKU):スライドデータへのアノテーションによる協調学習支援システム

「含蓄」システムは、プレゼンテーションスライドの有効活用と知識共有を目的に作られた協調学習支援ソフトウェアである。「含蓄」を使うことによって、学習者は、プレゼンテーションスライドの上に付箋を貼るようにコメントを書き、議論をすることができる。学習者同士がプレゼンテーションスライド上で議論をすることにより、学習者は、一人では学ぶことのできなかった内容を他のユーザを通して学習することができる。

薀蓄(UNCHIKU):追記型ハイパーテキストマネジメントシステム

「蘊蓄」システムは、Webコンテンツ中の任意のフレーズ(文字列)に対するアノテーションをハイパーリファレンスとして取り込む機能を提供する。薀蓄上では、ユーザは通常のハイパーテキストとしてコンテンツを閲覧すると同時に、自らの手でリンクとなるフレーズを選択し、そのリンク先のコンテンツを追加することができる。全く同じ方法で、アノテーションの本文に対してさらにアノテーションを書き込むこともできる。この仕組みによって、元々のコンテンツを基礎として自律的に成長するWebサイトを実現する。

2. 実践研究

可知納書院〜蓄積型日本古典文学アーカイブ〜

可知納書院では、日本の古典文学を中心とした文学作品を薀蓄化し、 蓄積型アーカイブとして公開している。可知納書院には、 蘊蓄(UNCHIKU)システムが組み込まれているため、Web上で古典文学を 参照するユーザが、付箋を貼るように自由に新情報を追記できることが できる。これによって、単なる知識提供の手段としてのアーカイブではなく、 既存の資産をベースにした文化創造の場としてのデジタルアーカイブの 可能性を追求している。
可知納書院 (http://www.arc.ritsumei.ac.jp/unchiku/)

ピース・アーカイブ〜平和への教室〜

立命館大学国際平和ミュージアムと共同で開発中の、戦争に関する写真データベース。戦争を知らない世代が増えている現在、戦争を知らない世代と、戦争体験者の対話によって、戦争や平和について考える場を提供する。
ピース・アーカイブ・プロジェクト (http://www.arc.ritsumei.ac.jp/kachina/peace/)

薀蓄システムによる協調学習実践

含蓄システムによる協調学習実践

耕蓄システムによる協調学習実践